2009年08月04日

水痘(水ぼうそう)

 ※どんな病気か? 
水痘帯状疱疹ウィルスの感染によって、全身に水疱性の発疹がでる病気です

☆かかりやすい年齢母親から免疫体を受け継いでいるので、赤ちゃんのうちはかかることはなく、2〜6歳からかかりやすくなるのですが、子供の時に感染をまぬがれて、青年期になってかかる人もいます。1度かかれば終生免疫ができ、2度とかかることはありません。

☆流行する季節
冬から春にかけて流行することが多い物です。

※症状
約2週間の潜伏期を経て発病します。急に38〜39度の熱が出て、赤い小丘疹が、顔や胸から始まって全身にまばらに現われ、小豆大の水疱となり、やがて膿疱になります。2〜3日で膿疱は乾いてしぼみ、黒褐色のかさぶたになり、7〜10日で脱落して治ります。
これらのいろいろの発疹が、つぎからつぎへと現われるので、水疱、膿疱、かさぶたが混在してみられます。発疹の数が少ないと、38〜39度の発熱で、3〜4日で下がりますが、発疹の数が多いと、39度前後の熱が1週間ほど続くことがあります。

☆異常経過
他の病気の治療のために副腎皮質ホルモンや代謝拮抗剤を使用している子供、白血病や免疫不全の子供がこの病気にかかると、重い経過をたどる出血性水痘になるます。

※治療
重くならずに治るのがふつうです。高熱や重症のときは小児科医の治療を受けましょう。入院してアシクロビルの点滴静注が必要なこともあります。

☆看護のポイント
水疱をかきむしって細菌が感染し、化膿するとあとが残りますから、水疱が破れたところはピオクタニン液で消毒し、抗生物質を内服して化膿するのを防ぎます。
posted by 九州男児 at 00:56| Comment(15) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月03日

小児ぜんそく

※どんな病気か
ぜんそくとは、「慢性の炎症性気道疾患」ということになっています。慢性の炎症があると気道、とくに気管支の内側にある粘膜が腫れて粘液を多く分泌し、さらに気管支のまわりにある筋肉が縮んで気管支をしめつけるようになります。こうなると、気道が狭くなり、空気が通りにくくなるために喘鳴(ゼイゼイ、ヒューヒューという息の音)、息切れ、胸の圧迫感、せきの発作がおこります。発作は、早朝とか夜間にとくに強くなります。気道が狭くなるには一時的に治りますが、気管支が過敏になっているため、少しの刺激でもふたたび狭くなり、発作がおこります。ぜんそくは世界中で増加している病気で、日本では、1986年に、ぜんそくにかかっている学童の割合は0.88%でしたが、1998年には2.3%と、2.6倍に増えています。ぜんそくを発病する子供たちのうち、1歳までに発病するのは、その約30%ですが、4〜5歳までに広げると80〜90%になります。発病した子供の50%は、10〜20歳までに症状が消えますが、大人になるとふたたび現われることがあります。また、重症のぜんそくの子供ほど、大人になっても治らない割合が増えます。

※症状 
軽い場合は、せき、息をするときのゼイゼイ音、息が多少速くなるのがおもな症状です。
中等度になると、息がさらに速くなります。すわっているほうを好み、話をすると呼吸が困難なために、興奮してきます。乳児では泣き声が短くなり、授乳がむずかしくなります。さらに病気が悪化すると、安静にしていても呼吸が困難になり、前かがみになり、1人ではトイレや洗面に行けなくなります。顔色が青白くなるチアノーゼがみられます。乳児では、授乳ができなくなります。ぜんそくの呼吸困難は、吸うときは比較的楽で、はくときが苦しいという特徴があるため、息を吸う時間より、はく時間のほうが長くなります。

※原因
まだよくわかっていませんが、両親のどちらかがぜんそくの場合、その子供の4人に1人が、両親ともにぜんそくの場合はその子供の半数が、ぜんそくになるというデータがあります。遺伝子に規定されているという証拠もでてきていますし、遺伝的な素質が関係しています。
しかし、ぜんそくになる子供の割合が増加していることは、遺伝的なものだけではなく、環境の悪化も関係していることを示しています。また、10歳までは、女児のほうが男児よりも患者数が多いという傾向もあります。大気汚染、とくに窒素酸化物や二酸化硫黄などが、ぜんそくに関係しているのではないかと考えられています。また、住宅の変化によって、ダニやカビが繁殖しやすくなったこともあります。そのほか、食生活の変化など、総合的な環境の悪化が、患者数を増やしていると考えられています。
ぜんそくの発病と関係するものとして、アレルゲン(アレルギー反応をひきおこす原因物質)があります。室内のアレルゲンには、ほこり、ダニ、ゴキブリ、ペット(ネコ)などの動物性のもの、カビ類などが、屋外ののアレルゲンには花粉やカビなどがあります。ほかに食品添加物や薬などがあります。子供の場合、ぜんそくの症状(発作)をおこすひきがねとしてもっとも多いのは」かぜなどのウィルス感染です。かぜの後、ゼイゼイという息が現れたときはぜんそくが疑われます。
そのほか、排気ガス、たばこの煙、花粉やカビなど空気中の刺激物、ダニ、カビやゴキブリ、ペットの毛やフケなどもあります。さらに、卵、大豆、牛乳などの食品にアレルギーのある子供もいます。パラベンや亜硫酸化合物などの食品添加物もアレルゲンになります。アスピリンなどの薬剤で発作をおこしたり、運動や大きな呼吸を何回かすることでおこることもあります。

※検査と診断
 

子供のぜんそくの診断はむずかしい場合があります。小さい子では、かぜの後、たんがのどの奥にたまって喘鳴のような音を出す場合が多く、少数ですが気道や肺に形態異常があって喘鳴に似た症状がみられる場合があるからです。また、ぜんそく様(性)気管支炎はぜんそくの一部という考え方で診断されています。気管支炎や肺炎でもそうですが、発作がごく軽い場合、聴診しても異常な呼吸音は聞こえにくく、大きな息をしたとき初めて聞ける場合があります。小さな子供は聴診時に大きな息をしてくれない場合が多く、風車を吹かせるなどのくふうをしています。5〜6分間走らせた後に診察すると、運動で誘発されるぜんそくも診断できます。5歳を過ぎると、ピークフローメーターなどで肺のはたらきを調べることがせきるようになり、より正確な診断が可能となります。


※治療 
治療は、発作がおこったときの対処と、発作がおこらないようにする予防的治療の2つです。
発作の治療には、水分補給や酸素吸入など呼吸困難に対する一般的な治療と、発作に対する薬物治療とがあります。家庭では水分を十分にとらせます。薬はまず気管支を広げるβ2刺激薬を使います。吸入するのがもっともよいのですが、吸入できない場合は飲み薬もあります。ほかにテオフィリンというカフェインに似た薬(飲み薬と注射があり、血中の濃度をはかりながら使用)や、乳児のかぜが引き金でおこる発作によく効く抗コリン薬を吸引したりします。重症の場合は、炎症をしずめる効果の大きい副腎皮質ホルモン(ステロイド)を短期に内服するか、注射する場合もあります。家庭で薬の吸入や内服をしても症状がよくならないときは、むりをせずに受診することが必要です。とくに思春期の子供は親に症状を言わず、自分でなんとかしようとして、重症化したり、死亡する場合もあります。

※予防
ぜんそくの発作の予防法が、たいへん進歩し、ほとんどの患者さんが発作を最小限に抑え、日常生活を送れるようになりました。その方法の中心は炎症を抑えることです。炎症を抑えるにはステロイドの吸入が最も効果的です。子供の場合、副作用として、成長が障害されるという問題がありますが、1日に200マイクログラム程度の低用量ならば何年か連続使用してもほとんど問題はありません。用量が多くても、漫然と長期に使うのでなければ、発作で日常生活にさまざまの制約を受けたり、胸郭の変形、家庭関係の悪化、入院などによる支障に比べれば、その副作用は小さいといえるでしょう。ステロイドよりも効果は弱いですが、副作用がほとんどないクロモグリク酸ナトリウム(商品名:インタール)という吸入薬もあり、軽症や中等症の子供には、まず使ってみる薬です。この2つだけが、世界的に広く効果が認められている炎症を抑える薬です。抗アレルギー薬の飲み薬もありますが、その効果と副作用をはかりにかけると、まだ長期に使うのは勧められないというのが国際的な意見です。5歳以下の子供の場合は吸入がうまくできないことと、肺機能をピークフローメーターでうまくはかれないことが問題になります。吸入は、病院で使用しているネブライザー方式の吸入器を買って使えます。ただし、インタールやβ2刺激薬は使えますが、ステロイドは日本ではまだ使えません。
もう1つは、吸入補助器を使用する方法です。これはマスクと筒とでできており、筒に中に薬を噴霧して鼻と口をマスクでふさぐと、噴霧された薬が気管支に入っていくようになっています。これだとインタールもステロイドも吸入でき、副作用も減らせます。効果は落ちますが、ビニール袋や紙コップを使っても同様にできます。5歳以上になれば、大人と同じ構造の吸入補助器で効果よく吸入できます。運動で発作がでる子供は運動前にインタールや気管支拡張薬の吸入をして、発作を予防します。そのほかの予防としては、できるだけダニなどのアレルゲンを吸い込まないようにすることです。ダニに対する対策としては、じゅうたんをやめビニールか木の床にする、ふとん、カーテン、ぬいぐるみなどは定期的に乾燥するか55℃以上に加熱し、ポリエチレンシートで包んでおくなどがあります。食物アレルゲンは、検査と食べたときの症状で予測します。家族の禁煙やアレルギーをおこすペットを飼わないことも必要です。たいせつなことは、ぜんそくについての基本的な知識をもち、医師と親がよく連絡をとりあい、子供がふつうと変わらない生活をおくれるようにくふうしていくことです。
posted by 九州男児 at 00:07| Comment(10) | 子供の発熱 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月02日

子供の急性中耳炎

※どんな病気か
急性中耳炎は子供に多い病気で、かぜなどの急性上気道炎に続いておこります。激しい耳の痛みとともに、全身倦怠感(だるさ)、食欲低下、発熱などの全身症状をともないます。
乳幼児の場合は、原因不明の熱が続き、耳だれが出て初めて中耳炎とわかることがあります。

※原因
耳の奥にある上咽頭と中耳を結ぶ耳管が、子供は成人に比べ短く、太く、水平位であるうえに、免疫力が弱いので、耳管を介して細菌が入り、中耳炎がおこりやすいのです。原因となる菌は、レンサ球菌、ブドウ球菌、インフルエンザ菌、肺炎球菌などです。インフルエンザウィルスなどのウィルスの感染が原因のこともあります。
鼓膜が破れてないかぎりは、外耳道に水が入っても、中耳炎はおこりません。

※検査と診断 
診察すると、鼓膜が赤く腫れています。最近は、抗生物質の効きにくい耐性菌(メチシリン耐性ブドウ球菌、肺炎球菌)の感染が増えているので、耳だれが続く場合は、どの種類の抗生物質が効くかを調べます(感受性テスト)
乳様突起炎や真珠腫が疑われるときは、CT検査が行われます。中耳炎をくり返すときは、免疫機能の検査も必要です。

※治療 
熱が出ている間は、安静を守らせることがたいせつです。最初にペニシリン系、セフォロスポリン系の抗生物質を1〜2週間内服します。重症では、鼓膜を切開します。上気道炎からの中耳炎をくり返す場合は、アデノイド切除、扁桃摘出術が必要なことがあります。内耳や脳の合併症をおこせないために、きちんと治療しましょう。
寝かせて乳児にミルクを飲ませると、鼻の奥にある上咽頭から耳管を通ってミルクが中耳に入り、急性中耳炎をおこすことがありますので注意します。
posted by 九州男児 at 21:58| Comment(0) | 子供の発熱 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする